ウイルス

ウイルスのとは

ウイルスとは一体何でしょう？
一般的には生物だと思われています。しかし生物の定義として 「自己増殖能力、エネルギー変換能力、自己と外界との明確な隔離がある」とされています。
ウイルスが生物なのか非生物なのか、生命を持つのか持たないか、については議論があるところです。
なぜなら自己増殖は通常できません。生命体の細胞に取り付いてやっと増殖可能となるからです。
また、細胞を持っていませんし、栄養を摂取したり、エネルギーを生産したりしません。自ら動くこともできません。
これらのことから、ウイルスは非生命体つまり物質である可能性が高いと言えます。
ウイルスはタンパク質でできた殻のなかに遺伝子情報となる核酸が収められています。また、一部のウイルスには、殻の外に「エンベロープ」という脂肪膜がついているものもあります。
ウイルスは自己増殖できません。しかし動植物の細胞のなかに入りこむことができます。動植物の細胞に入り込んだウイルスは、その細胞の機能を使って増殖可能となるのです。

ウイルスの種類

ウイルスの種類、分け方はたくさんあります。
エンベロープに注目すると、エンベロープがあるかないかという分け方が出来ます。
このエンベロープの有無が除菌剤の効果にかかわってきます。
エンベロープを持つウイルスはこのエンベロープによって守られています。
一方エンベロープを持たないウイルスはエンベロープが無くても外部からの刺激に耐えているので、かなり強力なウイルスといえます。

***エンベロープを持つ代表的なウイルス***
・コロナウイルス - 新型コロナウイルスCOVID-19、SARSウイルス、MERSウイルスなど
・ヘパドナウイルス - B型肝炎ウイルスなど
・フラビウイルス - C型肝炎ウイルス、日本脳炎ウイルス、ジカウイルスなど
・オルトミクソウイルス - 呼吸器感染症を引き起こすインフルエンザウイルスを含む

***エンベロープを持たない(ノンエンベロープ)代表的なウイルス***
・カリシウイルス - ノロウイルス
・レオウイルス - ロタウイルスなど
・ピコルナウイルス - ポリオウイルス、A型肝炎ウイルス

マスク、除菌剤との関連

ウイルスの大きさは0.02～0.1μmです。
サージカルマスクは５μmの物質までブロックすると言われてます。
マスクの穴の大きさは、最大ウイルスと比較してもその約50倍の大きさです。
直径4mぐらいの輪の中に近くから野球のボールを投げ入れるのは簡単なことです。
サッカーのボールを近くからゴールポストよりもっと幅の広いところに蹴り込むのは簡単なことです。
このぐらいウイルスとマスクの目の大きさに違いがあるのです。
マスクにひっかかって防御できると思われますか？
だれでもイメージできるでしょう。従って、マスクの予防効果は過信するべきではないのです。
防御というよりは、もし、自分が感染していたら、他の人にうつさない様にする目的でマスクを着用するというのが本来の意味でしょう。

除菌剤ですが、アルコール系と塩素系に大別できます。
アルコール系除菌剤はエンベロープを持つウイルスに有効です。エンベロープを破壊しウイルスを不活性にします。または破壊します。
これに対してノンエンベロープウイルスは人の胃酸にも耐えて腸まで到達して症状を引き起こすぐらい強力で、アルコール系除菌剤が効きにくいのです。
これに対して塩素系除菌剤はどちらのウイルスに対しても効果があります。
また塩素系除菌剤にも様々な種類があります。